美文字トレーニングの効果と事例

美文字というのは、ペン習字のお手本そのままの字だけを言うのではありません。ちょっと個性的でも綺麗に見える字、読みやすい字というのはあります。私の字も、教科書のお手本のような字ではないですが綺麗な字だねと言われます。それはいくつかの美文字トレーニングのコツを知っているからだと思います。自分の字の個性を活かしたまま「ちょっと上手に見えるコツ」を紹介します。

1つ目は、やや右上がりで書く、ということです。一文字のバランスをとるとき、特に横画を書くときに水平に伸ばすのではなく、ほんの少し右上がりになるように意識して書いてみてください。文章全体を右上がりにするんじゃなくて、一文字のバランスの中で右上がりを意識してくださいね。

2つ目は、横画が何本もある時は、横画間のスペースを均等にすることです。例えば「目」や「三」「青」という字ですね。各横画の間のスペース配分がバラバラになりすぎないようにしてください。

3つ目は、文字列全体のバランスを整えることです。並んだ文字の傾きや大きさがバラバラだったり、文字と文字の間のあけ具合がバラバラだと、ひとつひとつの文字は綺麗でも汚い印象になります。それぞれの文字の傾き具合、大きさ、文字同士の間隔を揃えるだけでも綺麗な読みやすい文になります。

4つ目のポイントは、美文字トレーニングをするなら平仮名を優先的に美文字トレーニングすることです。文章の中でよく使い、尚且つ綺麗に書けていると印象に残りやすい字は「な」「か」「す」「て」「お」「を」「き」「そ」「の」「は」「ま」「も」などです。これらの平仮名を優先して綺麗に(これはお手本を見て美文字トレーニングするとよい)書けるようにすると、全体の印象もよくなりますよ。

美文字トレーニングで右上がりの字を書こう

美文字トレーニングの方法は、基本右上がりで書くことだと私は思っています。ひらがな、カタカナ、漢字すべてにおいて、極端に右上がりではなく、少し意識して書く程度でいいのですが、例えば「木」という字で一画目の横線を書く場合、始点から意識して少し右上がりに線を書きます。

2画目の縦線は真っすぐに中心に書き、3画目左のはらいは1画目と2画目の交わりから45度の角度ではらいます。この時の長さが短すぎてもいけませんが、長すぎる方はもっとバランスがとりにくくなりますので注意してください。最後の右はらいが美文字に見えるポイントになります。このはらいは書道ではいったん留める形で太く仕上げますが、ペン字でもそれをイメージして左よりも少し長めにはらいうように美文字トレーニングしましょう。

一番の注意点は、最初に書いた1画目の横線と左右のはらいをつなげてみたラインが平行になっていることです。これで右上がりでもバランスの良い文字になり、人間でたとえると、ピンと胸を張った感じになります。イメージ的に私は文字を書くときに「かっこよく、胸を張っているような感じ」を意識しているような気がします。書道をしていた方は基本、右上がりの文字を美文字トレーニングしているので、この書き方がペン字でも自然に活かされています。バランスのとりにくい文字もありますが、まずは画数の少ない「木」「平」「大」「来」「中」など、左右のバランスを取りやすい文字から美文字トレーニングしてみるのがよいと思います。

ボールペンで美文字トレーニング

日常で最も多く使うのはボールペンでしょう。ボールペンで美文字トレーニングをすれば、字はどんどんキレイになっていきます。書道の書き方や鉛筆での書き方ではちょっと違ってきますので、まずはボールペンで美文字を目指すのがいいでしょう。

日本語は漢字とひらがなとカタカナの3種類の文字を使います。

それで、漢字を書くときにはちょっと右上がりに書くとキレイに見えます。そして、漢字の方がひらがなやカタカナよりも大きめに書くことが美文字に見えるコツです。

横書きは書くことに慣れている人でも、縦書きは苦手だという人も多いものです。まっすぐに縦に書くことが難しくて、途中で曲がってしまうものです。そういう時にも文字の方角をよく考えて、一字一字を丁寧に書くようにすると、読みやすく曲がらない文字が書けるのです。

最近ではパソコンの普及でペンで文字を書く機会が少なくなっているので、筆圧が低下していることも、文字を書くのが下手になっている原因と言えます。筆圧はある程度必要で、日頃から文字を書く機会を作って、ペンに慣れることも美文字トレーニングの1つです。

文字を書くときには余白に気をつけることも必要です。縦の余白、横の余白を把握して書くと美文字になります。文字のバランスをよく考えて書くことが大事で、漢字とひらがななどの大きさのバランスもよく考えて書くようにすると、自然と文字が綺麗に書けるようになります。ひらがなを綺麗に書けるように美文字トレーニングしましょう。

幼少の習字が大人の美文字につながっている

習字は小学校中学年ごろから中学生になるころまで習っていました。習い事が熱心な家庭ではなかったですが、手ごろな習い事で習字の教室が自宅近くにあったということもあってなにげなく私は通うようになっていました。低学年のころは字がきたないともきれいとも言われたこともなかったのでおそらく普通程度の字だったのだと思います。しかし、学年が進むにつれて字のうまい下手の差がどんどん出てきます。そういった時期にちょうど習字を習い始めたこともあって、私も字がうまくなりたいと思うようになってまじめに通っていたと思います。

週に1回日曜日の午前中にほぼ休まずに通っていました。毛筆は学年ごとに見本があってそれを見て自分なりに半紙に書いて先生に見てもらいます。そのときに先生が解説付きで朱書きで指導してくれます。その指導を参考に次また半紙に毛筆で書くという繰り返しになります。先生に見てもらうときにうまくかけて直すところがなければ朱書きは入らずに清書としておいておくことになります。この清書が20枚に達したらその日は終了というルールになっていました。レベルはそれぞれなので先生も生徒の実力を把握しながら指導されていたと思います。

清書20枚ということは30枚程度以上は最低書かないと終わらないということです。しかし、習字は集中力を養えるのかいつもあっという間に終わっていたように感じます。毛筆だけでなく硬筆もあり鉛筆での指導もあり実用的でもあり今は懐かしくまた習いたいと思っています。

今の自分の美文字につながっているのだと思います。

小学生の姪の宿題につきあって、30年ぶりの美文字トレーニング

お盆休みで実家に帰省していた時、近くに住む妹が小学校2年生の姪を連れてやってきました。妹はお盆の間も仕事に出かけるので、姪を1日預かってほしいというのですが、姪は少々ふくれっ面で、手には赤い色の習字道具入れを持っています。夏休みに出た宿題の美文字トレーニングを、今日中にすませるように言われてしぶしぶ道具を持参したようなのです。その日は朝から私が姪に美文字トレーニングをさせることになりました。

美文字トレーニングをするのは、私は中学校を卒業して以来です。新聞紙を切ったものを多めに用意して、まず練習から始めました。課題の文字は「絵画」と「水道」。小学生らしい文字だけど、面白みはないなと思いながら、お手本を見ながら私も書いてみました。約30年ぶりの美文字トレーニングなので、筆は思った以上に扱いが難しく、なかなかうまく書けません。2文字のバランスもあんがい難しく、「絵画」は頭でっかちの仕上がりになってしまいました。

私が苦戦しているのを見て、姪もやる気になったようです。私から筆を取りあげて、練習し始めました。新聞紙での練習が終わったら、いよいよ本番。ところが、そこでもう一つの難関が待っていました。小学校の美文字トレーニングでは、細筆を使って、文字の左横にクラスと名前を書かなければいけないのです。姪の名前は画数が多く、筆で書くのは大人でも大変です。ひらがなにしたら?と言ってみましたが、それでは嫌だと言い張ります。

結局、名前を書く練習も繰り返し、午前中3時間みっちりと美文字トレーニングに浸ることに。できあがった宿題は、妹に言わせると、字を書くのが嫌いな姪にしてはなかなかの出来だということでした。

美文字に書けると人生得!習字教室のおかげ!

周囲の友達の多くが美文字を習う教室に通っていましたので、私も例に漏れず通っていました。親に勧められたわけでもなく、自発的なものではなく、「友達が通っているから私も習字教室に通う」的な気持ちにて習字教室に通いました。けれど楽しい思い出です。

惰性も入りつつもトータルで4年間習字教室に通っていましたので、今でも字だけは上手いですね。とくに硬筆が上手なことで「人生得をしている」と感じることは多々あります。

ぶっちゃけでいいますけれど、「アホなくらに字だけは上手いので頭がよく思われる」ということが多々あるのですよね。ですから就職採用試験もそうですけれど、人生全般において事前評価が高くなる傾向は確かにありますね。

ですから小さい頃の習い事のなかでも「習字教室」は、トップに君臨するぐらいの「やっていてよかった習い事」になっています。とくに硬筆は使う機会がむちゃくちゃ多いものですからね。

パソコン社会だと言いましても、毎日のように字を書く機会はありますから。その際に、字がキレイですと評価は高くなりますよね。直接会ったことはなく、私の顔も知らない取引先の人にしても、「字がキレイな人」で覚えられていたようですから。

それに、冠婚葬祭で使う袋にしましても、ペン習字を活用できるので苦労はないですね。やっぱりここでバシッとキレイな美文字が書けるかどうかで、評価が分かれると思いますから。

字が汚いからと評価が下がるわけではないと思いますが、キレイですと確実に評価が上がるものですから。